元気がない観賞魚・熱帯魚・金魚|原因と対策|フミン酸とフルボ酸で解決!

ペット・観賞魚

可愛い魚たちが優雅に泳いでいる姿を見ていれば、だれでも癒されます。

もし、そんな魚たちの元気がなくなってしまったら、とても心配になりますよね。

ここではフミン酸やフルボ酸が魚たちに与える影響や活用方法などについてご紹介します。

7つの原因

フミン酸・フルボ酸と水槽・アクアリウム

1.環境の変化とストレス

水槽の中をできるだけ自然に近いイメージで整えていたとしても、その環境は毎日少しずつ変化していきます。

こした変化は魚たちにストレスを与え、行動に影響を及ぼします。魚をじっくり観察してみましょう。

何か違和感を見つけましたか。 いつもとは違う行動の変化から、病気の予兆を感じとることができます。

病気の初期段階で見られる行動(症状)

  • いつもは元気にエサを食べていたのに、食いつきが悪くなった
  • 昨日までは元気に泳いでいたのに、鼻を上げ水面で力なく泳いでいる
  • なぜか水底に沈んでじっとしている
  • 水草や石などに身体をこすり付けている(ウオジラミの寄生の可能性)
  • いつもは群れて泳いでいたのに、群れから離れて泳いでいる
  • 突然、狂ったように泳ぎだしている
  • 呼吸がやけに早くなって苦しそう

    …など

魚たちにいつもとは違う動きが見られたら、病気の予兆が潜んでいる可能性があります。

予兆から明らかな異変(症状)を察知

  • いままでなかった赤や白い斑点が体表に現れている(白点病の可能性)
  • 体表に穴があるように見える(穴あき病の可能性)
  • ヒレが溶けはじめている、口が白く腐っているように見える(尾腐れ病、口腐れ病の可能性)
  • お腹を上にして泳いでいる(転覆病の可能性)

これらの兆候が見られた時は、既に病気に罹患している可能性があります。

魚たちにストレスを与えるのは、水槽内の水温の変化や食べ残したエサの腐敗、pHなど、日々のちょっとした変化です。

いつまでも元気に飼育できるよう、先ずはその原因を知ることから始めてみましょう。

水槽内の水温の変化や食べ残したエサの腐敗、pHなど

2.水温変化

私たちは外部の温度変化に対応し、体温を調節することが可能ですが、魚たちの多くは外部の温度変化にとても敏感です。

このため、わずか2~3℃ほどの水温変化でも大きなストレスとなってしまいます。

その魚に最適な水温を知り、温度管理を慎重に行うことが大切です。

特に気温が変化しやすくなる季節の変わり目や、水槽の水換え時など、水温ショックで魚に負担を与えることのないよう、気を付けましょう。

3.エサの与え過ぎ

魚たちがエサを求めて集まってくる可愛い姿を見たくて、つい食べさせてしまうというひとも多いことでしょう。

しかし、魚は消化器官があまり発達していないため、エサの与え過ぎは消化不良に陥ったり、肥満になったりと、健康を害し寿命が短くなる原因とされています。

また、たくさん食べればフンの量も増えますし、食べ残しが出ることで水の汚れにもつながります。

4.水質変化(悪化)

エサの与え過ぎによるフンや食べ残しに加え、腐敗した水草などは微生物によって分解され、毒性の高いアンモニア(NH₃)を発生させます。

アンモニアが増えた水槽では水が白く濁り、刺激のある臭いが発生します。

この状態が続くと、アンモニア中毒を起こし魚たちは死んでしまうのです。

このため、魚の飼育においてアンモニアの管理はとても重要です。

発生したアンモニアは硝化菌と呼ばれるバクテリアによって毒性のある亜硝酸(HNO2)を経て、比較的毒性の少ない硝酸(HNO3)へと変化しますが、亜硝酸も水カビが生えやすくなったり、水のpHを酸性に傾けたりとアンモニア同様、魚にとって棲みにくい環境を引き起します。

魚たちの最適な環境を守るため、アンモニアから硝酸への硝化プロセス(生物ろ過)を整えてあげることが大切です。

5.過密飼育

金魚や熱帯魚の過密飼育の問題点

色とりどりのかわいい魚をたくさん育てたいという方もいることでしょう。


しかし、水槽の容量に対し多すぎる魚を飼う過密飼育は想像以上のストレスを魚に与えることになります。

過密飼育の主な問題点

  • 魚同士がぶつかり傷つく
  • 酸素不足になる
  • フンやエサの食べ残しが増え、水質が悪化する
  • 弱い魚がいじめられてしまう

    …など

魚の大きさにもよりますが、1~2Lの水に対し1匹が目安とされています。

水槽内にはバクテリアによるろ過機能が働いてはいるものの、水が臭ったり、濁ったり、魚が水面に浮かんだりというような現象が見られたら、過密飼育が疑われるサインです。

6.スレ傷

熱帯魚など、観賞魚たちは騒音や振動にとても敏感です。

例えば、水槽をバンバン叩いたりすると驚いて逃げようとしますが、スペースに限りがあるため、水槽の壁やオブジェの岩、流木などにぶつかってしまうことがあります。

また、過密飼育されている場合、魚同士の衝突も発生します。

こうして出来たスレ傷によって体を守る粘膜やウロコに隙間が生じるとウイルスや細菌、寄生虫が入りやすくなり、やがて病気の発症につながってしまうのです。

7.病気の魚の仲間入り

じっくりと観察して選んだはずなのに、ショップで購入した魚が病気にかかってしまっていた。

こんな経験をされた方もいるのではないでしょうか。

病気の魚の仲間入りは、もともといる魚たちへの感染リスクが広がります。

ショップから自宅までの輸送は魚にとって大きなストレスがかかりますし、スレ傷も発生しやすくなります。

このため、新しい魚を水槽に入れる際は、いきなりではなく別の容器でしばらく様子を見る、トリートメントを行い魚の回復を待つことと、病気の有無を観察することをおすすめします。

対策

魚が病気になる原因・環境対策と管理

ここまで魚が病気になる原因をみてきましたが、一番重要なのは病気ならない環境を維持することです。

ここでは病気の原因に対応した環境対策と管理について、フミン酸・フルボ酸の機能と活用を交えてお話します。

1.水温を一定に保つ

魚たちは、水温の変化にとても敏感です。わずか2~3℃の変化でさえ、魚にとっては大きなストレスとなりますので、常に水温のチェックを意識し、ヒーターやクーラーなどで管理することをおすすめします。

なお、観賞魚は生息する水域や種類によって好む温度が異なります。例えばグッピーやネオンテトラなど一般的な熱帯魚は22~28℃ですが、金魚やメダカはどちらかというと低温を好みますし、最近人気のエビ類は20~25℃で、比較的高温に弱いのです。

このため、混泳させる場合には適正水温に合った種類を選ぶようにしましょう。

さらに、フミン酸・フルボ酸を水槽の中に適量添加すると、魚たちのストレス耐性が向上しますのでおすすめです。

2.エサの与え過ぎに注意

熱帯魚・金魚の餌の量・/与えすぎに注意

エサの与え過ぎは、「百害あって一利なし」ということは、病気の原因で詳しくお話ししましたが、まずはエサの量を見直すことから始めてみましょう。

本来であれば、熱帯魚も金魚も多少の空腹くらいではびくともしません。

一般に1日1~2回、数分で食べ終わるくらいの量が良いとされていますが、少しずつ与え、食いつきが悪くなったら止めて水槽にエサが残らないように調節しましょう。

なお、フミン酸・フルボ酸を水槽に添加すると、栄養の吸収がアップしますので、さらに少ないエサの量でも十分に飼育が可能です。

食べすぎはフンの量にも影響し、水質悪化の原因となりますので、魚の様子を観察しながら太り過ぎ、痩せすぎに注意して与えてください。

3.水質管理をする

理想的な水槽内では、自然の浄化サイクルが働いています。

フンや食べ残したエサ、枯れた水槽から発生する有害なアンモニア(NH3)を亜硝酸(HNO2)、そして硝酸(HNO3)へと変化させる生物ろ過(硝化プロセス)があり、この硝酸を栄養として取り込む水草は、光合成によって二酸化炭素(CO2)を吸収し酸素(O2)を魚たちに提供します。

こうしたサイクルが水質管理の基本となっていますが、ここに発酵促進剤として広く使われているフミン酸を加えると、バクテリアが活性化され、生物ろ過がよりスムーズになります。

また、多くの魚たちは弱酸性~中性の領域を好みますが、水槽内の環境によってpHが変化してしまうことがあり、大きなストレスを与えます。

このため定期的に測定し、調整をしなくてはなりません。

そこで、pH緩衝作用のあるフミン酸・フルボ酸を加えるとpHショックによる魚への負担を軽減させることにもつながります。

とはいえ、自然浄化サイクルだけでは不十分なことがありますので、水槽に合ったフィルターなどを併用して、棲みやすい環境を作ってあげましょう。

4.過密飼育を避ける

過密飼育は魚たちの大きなストレスになるだけでなく、水質悪化の原因になります。


また、混泳させると攻撃的なもの、おとなしいものと、種類によって性格が異なるためケンカになったり、縄張り争いが始まったりすることがあります。

こうしたことが発生しないよう、購入前にリサーチすることも大切で、楽しい時間にもなります。

なお、過密飼育では酸素の循環にも影響を及ぼします。

魚、水草だけではなくバクテリアも酸素がなくては生きられないため、酸素量を適正に保つ必要があります。

フミン酸・フルボ酸は栄養以外にも、酸素を掴む力(キレート効果)も大きいため、魚たちの呼吸をサポートしてくれます。

5.スレ傷の予防と治癒

スレ傷の予防には、魚が傷つくようなオブジェを入れないこと、そして過密飼育を避けることに加え、騒音や振動に敏感な魚たちが驚いて衝突しないよう、ガラスを叩いたり、大きな音をたてたりしないことも重要になります。

通常スレ傷には、魚用の医薬品を使用しますが、ほとんどの薬品が水草を枯らしてしまう毒性を持っています。

このため、薬を使用する際は水草を取り除くなど事前の準備が必要です。

なお、フミン酸・フルボ酸は魚自体の免疫力を上げるだけでなく、強い抗炎症作用があるので医薬品の効果をサポートします。

また、取り除いていた水草にフミン酸・フルボ酸を添加しておくと生長が促進されると同時に状態がよくなり、生き生きします。

6.新魚導入時にはトリートメントを

ショップできちんと管理されていたとしても、購入した魚が病気にかかっている可能性はゼロではありません。

このため、新しい魚を仲間入りさせる前には病気や寄生虫を持ち込ませないよう、水合わせだけではなくトリートメントも行いましょう。

トリートメントとは、別の水槽に隔離してしばらく様子を見る方法ですが、この時にフミン酸・フルボ酸を加えることをおすすめしています。

フミン酸・フルボ酸の抗炎症作用は輸送時のスレ傷に効果を発揮しますし、免疫をサポートして健康に保つ力が期待できます。

その他の対策としては、水槽内の改良をし過ぎないことを付け加えておきます。

頻繁に環境を変えることは、環境に順応しようとする魚にとってストレスとなりますので、水換えや清掃の時に行うようにしましょう。

これまでフミン酸・フルボ酸を使用した対策をご紹介してきましたが、国内では今のところ医薬品として販売されているものはありません。

このため、あくまでも魚たちにとって快適な環境を作るツールとしてご活用ください。

水産養殖におけるフミン酸、フルボ酸の可能性

水産養殖におけるフミン酸、フルボ酸の可能性

なぜ観賞魚にフミン酸やフルボ酸が必要なのか。

そもそもフミン酸もフルボ酸も森の中で作られ、地下水や川、湖沼に流れて周辺の植物や魚をはじめとするさまざまな生物に栄養を与えてきました。

このように魚たちにとってフミン酸やフルボ酸はとても身近な存在なのです。

フミン酸、フルボ酸にあふれる豊な森tと豊な漁場の形成

それは海の生き物たちにとっても同じです。

フミン酸、フルボ酸にあふれる豊な森が、豊な漁場の形成に欠かせません。

ここでは魚を育てるプロ、水産養殖の現場におけるフミン酸やフルボ酸の活用についてご紹介します。

メリット

近年、水産における養殖業が伸展しています。

養殖では生産物の品質や大きさ、型、価格の安定がはかれることや、漁船のランニングコストが減るといったメリットがあるほか、減少しつつある天然資源を守ることにもつながります。

そして何より、消費者にとっては安価で美味しいものが食べられるという嬉しさもあります。

こうしたメリットがある反面、養殖業にはデメリットもあります。

デメリット

  • フンやエサの食べ残しが原因で周辺の水環境に悪影響を及ぼす
  • 狭い生け簀で育つため、ストレスがかかりウイルスや寄生虫などによる病気のリスクが高くなる。また、罹患した場合、まん延しやすい
  • 限られたスペースの中では運動不足に陥りやすい
  • エサ代や管理にコストがかかる

    …など

デメリットの中でも病気に関するリスクは深刻です。

この原因のひとつに、長期にわたるストレスによる、魚の免疫防御システムの低下があげられます。

魚の治療には抗生物質や薬品が使用されますが、全ての病原体に対して有効というわけではないことに加え、変異原性(遺伝子を傷付け変異させる)を持つものや、発がん性の疑いがある物質を使用しているものも存在しているのです。

人が食べることを目的とした水産養殖は安全性の確保が第一であると同時に、環境への配慮が求められます。

フミン酸・フルボ酸は水産養殖にとって大きな可能性

こうした背景から、もともと自然の水系に存在しているフミン酸とフルボ酸に注目が集まり、応用する研究が世界で盛んに行われています。

すべての水生生物(プランクトン、海藻、甲殻類、魚類、哺乳類など)に適合し、環境を破壊することなく安全な天然の有機物である、フミン酸・フルボ酸は水産養殖にとって大きな可能性を秘めています。

水産養殖におけるフミン酸やフルボ酸の応用や可能性については、下記よりご確認いただけます。

効果・効能

フミン酸・フルボ酸の機能と効能

では実際、フミン酸やフルボ酸にはどのような機能があるのか、論文で発表されている水生生物への効果・効能にフォーカスしてご紹介します。

病気の予防

栄養の吸収促進(キレート力)

フミン酸・フルボ酸の基本となる機能はキレート力(掴む力)です。

この力によって栄養素をしっかりと掴むため、栄養の吸収が促進されます。

養殖の場合、エサからの栄養吸収がアップすることで、少ない量での飼育が可能となり、エサの削減、食べ残しの減少にもつながります。

これを農業に応用すると、減肥が可能となります。

ストレスの緩和

抗酸化作用

フミン酸・フルボ酸には、ヒドロキシ基(OH基)を持つフェノール性水酸基がたくさんついています。

フェノール性水酸基は、魚のストレスの元となる活性酸素を抑える抗酸化作用がありますので、ストレスを軽減して病気の予防に役立ちます。

この作用は魚に限らず、人や動物にも活用されています。

下記の参考文献は、抗酸化特性を持つフミン酸が、有害金属のカドミウムに対する抗酸化防御システムにより、マスの仲間ブラウントラウトの肝臓及び腎臓障害の発症や進行の過程を防ぐ直接的な証拠を示しています。

参考文献

Effects of Humic Acid on Liver and Kidney Toxicity Induced by Cadmium in Brown Trout (Salmo trutta fario, L)
(ブラウントラウトのカドミウムによる肝臓および腎臓の毒性に対するフミン酸の影響)


pH緩衝作用

ブラックウォーターと呼ばれる、天然の酸性河川
コーヒーのような色を呈するブラックウォーター

魚にとって、水にまつわる環境はとても重要です。

水質を示す指標のひとつにpHがありますが、その魚が生息する地域によって好むpHはそれぞれ異なるため(弱酸性~中性、pH6~7付近が一般的)、pHの変動は魚に大きなストレスを与えます。

通常、極端な酸性やアルカリ性を示す水は魚の成長に負の影響を与え、場合によっては生存さえも危ぶまれてしまうのです。

しかし、ブラックウォーターと呼ばれる、天然の酸性河川の中でも最大の、ブラジルを流れるリオ・ネグロ川ではpH3という強酸性の環境にも関わらず、魚たちが元気に生活しています。

これはブラックウォーターの特徴のひとつでもある、周辺から高レベルに溶出されるフミン酸・フルボ酸のpH緩衝作用によるものだと考えられています。

参考文献

HUMIC SUBSTANCES INCREASE THE SURVIVORSHIP RATES OF FRESHWATER SHRIMP EXPOSED TO ACIDIFIED WATERS OF VARYING HARDNESS
(腐植物質が様々な硬度の酸性水にさらされた淡水エビの生存率を高める)

毒性の緩和(キレート力)

重金属は多くの産業や製品に利用され、さまざまなルートを通じて水系をはじめとする環境に放出されています。

これらは過剰に存在すると毒性を発現させ、中には有毒なものも含まれるため、生態系に深刻な影響を及ぼすこととなります。

フミン酸が持つキレート力は、栄養の吸収を促進させるだけではなく、水中の有害な重金属を掴み錯体化(有機化合物化)させることによって、毒性を緩和します。

また、一部の有害な化学物質についてもキレートの力で体内に入るのを防いでくれます。

抗炎症効果

水の中には感染症の原因となるウイルスや細菌、寄生虫などが多く存在しています。

魚には体表面を粘膜で覆い個体を防御するバリアが存在し、こうした病気にならないようにする仕組みが備わっています。

しかし、魚同士の衝突、網や水槽などに激突してスレ傷ができると、このバリアが壊れ病原菌が侵入します。

フミン酸・フルボ酸は優れた抗炎症力によって傷からの炎症を抑え、粘膜を守ります。

病気の治療

薬剤の毒性を軽減

「水産養殖で使用する化学物質アクリフラビンは毒性を持つが、魚の外部の細菌や原生動物の病気を治療するための長期的な浴用として使用されます。

これをフミン酸により処理することで、アクリフラビンの毒性が軽減した」という報告があります(Meineltら、2002年)。

薬剤的効果

「フミン酸は、自然にもしくは人為的に感染させた魚の皮膚病変を治癒した(Hartung,1994)。

Burkartら(1994)も、FMM(ホルムアルデヒド、メチレンブルー、マラカイトグリーンの混合物)よりも魚の治癒効果が驚異的で大きい」と報告しています。

他にも「フミン酸が薬剤の効き目を増幅させ、通常より早く回復した」「魚の卵や幼生を予防的にフミン酸処理することにより、産卵量が増加する」などの報告もあります。

こうした数々の報告を見ると、フミン酸・フルボ酸の水産養殖や観賞魚の飼育、メンテナンスへの期待は高まりますが、この分野は農業や畜産、人への活用に比べるとまだまだ遅れています。

また、一概に「フミン酸」、「フルボ酸」といっても、原料や精製方法でその作用だけではなく、安全性も全く異なります。

特に、水酸化させたフミン酸はその特性から製造が難しく、国内ではほとんど製品化が進んでいません。

魚たちの元気をサポートするにはどんなフミン酸・フルボ酸が良いのか。

選ぶポイントや安全性については、次の項でご説明します。

毒性

フミン酸・フルボ酸の毒性

フミン酸やフルボ酸はすべての生命を育む循環物質として、多くの機能性や作用を発揮しています。

いいことばかりのフミン酸・フルボ酸ではありますが、はたして毒性はないのでしょうか。

その答えは「Yes」でもあり「No」でもあります。

これは、原料や製法の違いにより安全性が異なり、毒性が疑われる製品も存在するからなのです。

有害な重金属混入の可能性

亜炭
亜炭

太古の植物が堆積して鉱物化した亜炭には、さまざまなミネラル成分が含まれています。

これはフミン酸やフルボ酸のキレート力(掴む力)によるものですが、時に自然由来のヒ素やカドミウムなどの有害な重金属や、ウラン、トリウムをはじめとする放射性物質までも掴んでしまうのです。

このため、亜炭を原料にしてフミン酸やフルボ酸を抽出する場合、有益なミネラルだけではなく、毒性の高い物質が含まれてしまう可能性があることを忘れてはいけません。

化学物質による影響

フミン酸・フルボ酸の主な原料は亜炭と泥炭(草炭、ピート)ですが、抽出するにはいずれも化学物質が必須です。

特に亜炭は硫酸や硝酸といった強い酸で溶かす必要があり、この過程で生じる化学反応でニトロ化し、天然のフミン酸・フルボ酸とは性質が大きく変化してしまうのです。

このように化学物質による抽出は、副反応によって天然でありながら、天然とは異なるという影響が少なからず存在します。

なお、化学物質により抽出されたフミン酸を水溶化させるには、強アルカリ性の状態を保っていなければならず、そのままでは毒性が強くて大変危険です。

繊維質が呼吸に影響

泥炭は湿地帯で育ったヨシなどが堆積して作られたものですが、難分解性の細かい繊維質が残ってしまうという問題があります。

したがって泥炭から抽出されたものを使用すると、魚たちのエラに繊維がくっついて呼吸を妨げてしまう可能性があるため、注意しなくてはなりません。

有害物質の混入、化学物質の影響、呼吸への影響と、心配な部分ばかり取り上げましたが、そんななかでも安心して使えるフミン酸・フルボ酸があります。

それが、樹木完熟原料を使い水だけで抽出した、天然の「フミン酸・フルボ酸水溶液」です。

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まとめ

私たちに癒しを与えてくれる魚たちがつねに元気でいてくれるにはどうしたらいいのか。

その第一歩が観察と水質のチェックを欠かさないことです。

水質悪化の原因、第1位はエサの与え過ぎによるフンの増大と食べ残しです。

可愛くてついあげてしまいたくなりますが、太り過ぎにもつながるという観点からも、特に注意が必要です。

水槽にフミン酸・フルボ酸を添加すると栄養の吸収力もアップしますので少ないエサの量で済み、水の汚れ対策にも役立ちます。

最後に、病気の予防効果を含め、さまざまな機能を持つフミン酸・フルボ酸を選ぶ最大のポイントは、安全性です。

どの原料から抽出しているのか、どんな精製法なのかをきちんと確認してから選ぶようにしましょう。

たとえ同じ「フミン酸」、「フルボ酸」という名前がついていたとしても、機能も安全性も全く異なっている場合があると覚えていて欲しいのです。

可愛い魚たちがいつまでも健康でいるために、安全で安心な「フミン酸・フルボ酸水溶液」を選びたいですね。