『HS-2プロ』の植物根伸長促進作用および抗酸化活性を担う画分の同定に関する論文がSpringer Natureにて発表されました

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この度、弘前大学名誉教授である青山正和博士(農学)と弊社代表の小嶋による『HS-2プロ』に関する共著論文“Identification of the fractions responsible for plant root elongation-promoting and antioxidant activities of humic product extracted from composted wood thinnings(和訳:堆肥化された間伐材から抽出した腐植物質製品における植物根の伸長促進および抗酸化活性に関与する画分の同定)”が8月12日付でSpringer Nature発行の“Chemical and Biological Technologies in Agriculture Vol.12(和訳:農業分野の化学・生物技術 第12巻)”より発表されました。

Springer Nature(シュプリンガーネイチャー)は世界的な学術出版社として数多くの学術誌を発行し、研究、教育、専門領域において180年以上にわたり世界をリードしています。

そのひとつである“Chemical and Biological Technologies in Agriculture”は農業分野における化学的、生物学的技術に関する研究を扱う国際学会誌(ジャーナル)で、論文の査読には、腐植物質や土壌有機物における研究で国際的に著名な科学者、Alessandro Piccolo(アレッサンドロ・ピッコロ)博士が名を連ねています。

日本腐植物質学会の会長を歴任された青山先生には、『HS-2プロ』に関する研究を続けていただいておりました。
青山先生は研究のなかで、『HS-2プロ』に含まれるフミン酸は高分子ではなく、分子量の平均が2,000Daほどで、フルボ酸と同程度の低分子であること、2,000種以上の分子が水素結合、π-π相互作用、疎水性相互作用といった分子間相互作用で超分子構造を形成していることを確認されていました。

そしてさらに今回、500種以上の分子(物質)の集合体であるフルボ酸を、疎水性だけではなく、親水性のほか、これまで回収が難しかった高親水性で画分する、世界初の技術を確立されました(特許申請中)。

これまで、国際腐植物質学会のIHSS法では、疎水性のフルボ酸の画分にとどまっていましたが、親水性ならびに高親水性のフルボ酸の分画法により、フルボ酸群だけではなく、フミン酸との相互作用など、腐植物質の多機能性をより正確に確認することが可能になります。

論文では、『HS-2プロ』に含有するフミン酸、疎水性フルボ酸、親水性フルボ酸、高親水性フルボ酸を用い、植物根の伸長作用と抗酸化活性について評価しています。
その結果、根の伸長促進はフミン酸、親水性フルボ酸、超親水性フルボ酸に起因し、抗酸化活性についてはフミン酸ならびに疎水性フルボ酸に含まれる成分が関与していることがわかりました。

こうした評価により、『HS-2プロ』はバイオスティミュラントとして幅広く貢献できることを示しています。

詳細はSpringer Natureのサイトよりご高覧ください。当論文が多くの方に届きますよう、全文無料のオープンアクセスとなっております。

Identification of the fractions responsible for plant root elongation-promoting and antioxidant activities of humic product extracted from composted wood thinnings - Chemical and Biological Technologies in Agriculture
Background HS-2®Pro, a humic product, is produced from composted thinnings of coniferous trees and is commercially avail...

『HS-2プロ』の生長促進作用や抗酸化作用が論文という形を借りて、世界中に発信されることとなりましたが、弊社はこれからも研究を重ね、より有益な情報を提供してまいります。